数学 中3 2学期中間模擬テスト 第1回
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ふつうのテストより問題数は多いです。なのでふつうのテストをやるときより時間がかかると思います。がんばって!
$\huge{1}$ 次の①~③の計算をしなさい。④,⑤の各問いに答えなさい。
$\qquad①$ $\quad 15-8\times5 \qquad ② \quad \cfrac{5}{6}a^2\div\left(-\cfrac{15}{8}ab\right)\div\cfrac{4}{3}a$
答え
$①-25$ $②-\cfrac{1}{3b}$
\begin{eqnarray*} &①& 15-8\times5\\ &=& 15-40\\ &=&-25 \end{eqnarray*} \begin{eqnarray*} \require{cancel} &②& \cfrac{5}{6}a^2\div\left(-\cfrac{15}{8}ab\right)\div\cfrac{4}{3}a\\ &=& -\cfrac{5aa}{6}\times\cfrac{8}{15ab}\times\cfrac{3}{4a}\\ &=& -\cfrac{1}{3b} \end{eqnarray*}
$\qquad③$ $\quad \cfrac{7\sqrt{6}}{\sqrt{3}}-2\sqrt{6}\times\sqrt{12} $
答え
$-5\sqrt{2}$
\begin{eqnarray*} &③& \cfrac{7\sqrt{6}}{\sqrt{3}}-2\sqrt{6}\times\sqrt{12}\\ &=& \cfrac{7\sqrt{{}^2\bcancel{6}}}{\sqrt{\bcancel{3}}}-2\sqrt{72}\\ &=& 7\sqrt{2}-12\sqrt{2}\\ &=&-5\sqrt{2} \end{eqnarray*}
$\qquad$④ $4a^2x-16b^2x$ を因数分解しなさい。
答え $4x(a+2b)(a-2b)$
\begin{eqnarray*} &&4a^2x-16b^2x \\ &=&4x(a^2-4b^2) \\ &=&4x(a+2b)(a-2b) \end{eqnarray*}
$\qquad$⑤ 連立方程式 $\left\{\begin{array}{l} 5x-6y=-26\\ 2(x+7y)=5y+1 \end{array}\right.$ を解きなさい。
答え $x=-4,y=1$
\begin{eqnarray*} \left\{ \begin{array}{l} 5x-6y=-26\qquad…①\\ 2(x+7y)=5y+1\qquad…② \end{array} \right. \end{eqnarray*} $②を整理$ \begin{eqnarray*} 2(x+7y)&=&5y+1\\ 2x+14y&=&5y+1\\ 2x+14y-5y&=&1\\ 2x+9y&=&1\qquad…③ \end{eqnarray*} $①\times2-③\times5$ \begin{eqnarray*} 10x-12y=-52\\ \underline{-) \quad 10x+45y=\phantom{-5}5} \\ -57y=-57 \\ y=\phantom{-5}1 \end{eqnarray*} \begin{eqnarray*} y=1を①に代入\\ 5x-6&=&-26\\ 5x&=&-26+6\\ 5x&=&-20\\ x&=&-4 \\ \left\{ \begin{array}{l} x=-4\\ y=1 \end{array} \right. \end{eqnarray*}
$\huge{2}$ 次の $2$ 次方程式を解きなさい。
\begin{eqnarray*}
① \quad x^2+12x+32=0 \qquad ② \quad x^2+18x+81=0
\end{eqnarray*}
答え
$①x=-4, \ x=-8$ $②x=-9$
\begin{eqnarray*} ① \ x^2+12x+32&=&0\\ (x+4)(x+8)&=& 0\\ x&=&-4, \ x=-8 \end{eqnarray*} \begin{eqnarray*} ② \ x^2+18x+81&=&0\\ (x+9)^2&=& 0\\ x&=&-9 \end{eqnarray*}
\begin{eqnarray*} ③ \quad x^2-12=0 \qquad ④ \quad 2x^2+5x=0 \end{eqnarray*}
答え
$③x=\pm2\sqrt{3}$ $④x=0, \ x=-\cfrac{5}{2}$
\begin{eqnarray*} ③ \ x^2-12&=&0\\ x^2&=& 12\\ x&=& \pm\sqrt{12}\\ x&=& \pm2\sqrt{3} \end{eqnarray*} \begin{eqnarray*} ④ \ 2x^2+5x&=&0\\ x(2x+5)&=& 0\\ x&=& 0, \ x=-\cfrac{5}{2} \end{eqnarray*}
\begin{eqnarray*} ⑤ \quad -x^2+20x-75=0 \qquad ⑥ \quad 27x^2=18x-3 \end{eqnarray*}
答え
$⑤x=5, \ x=15$ $⑥x=\cfrac{1}{3}$
\begin{eqnarray*} ⑤ -x^2+20x-75&=&0\quad両辺に\times(-1)\\ x^2-20x+75&=&0\\ (x-5)(x-15)&=& 0\\ x=5, \ x=15 \end{eqnarray*} \begin{eqnarray*} ⑥ 27x^2=18x-3&&\\ 27x^2-18x+3&=&0\quad両辺に\times\cfrac{1}{3} \\ 9x^2-6x+1&=& 0\\ (3x-1)^2&=& 0\\ x&=&\cfrac{1}{3} \end{eqnarray*}
\begin{eqnarray*} ⑦ \quad 4(x-5)^2=9 \qquad ⑧ \quad 5x^2-2x-1=0 \end{eqnarray*}
答え
$⑦x=\cfrac{13}{2}, \ x=\cfrac{7}{2}$ $⑧x=\cfrac{1\pm\sqrt{6}}{5}$
\begin{eqnarray*} ⑦ 4(x-5)^2&=&9\\ (x-5)^2&=&\cfrac{9}{4}\\ x-5&=& \pm\sqrt{\cfrac{9}{4}}=\pm\cfrac{\sqrt{9}}{\sqrt{4}}=\pm\cfrac{3}{2}\\ x&=&5\pm\cfrac{3}{2}\\ x&=&5+\cfrac{3}{2}, \ x=5-\cfrac{3}{2}\\ x&=&\cfrac{13}{2}, \ x=\cfrac{7}{2} \end{eqnarray*} \begin{eqnarray*} ⑧ &&5x^2-2x-1=0\\ &&2次方程式の解の公式により \\ x&=&\cfrac{-(-2)\pm\sqrt{(-2)^2-4\times5\times(-1)}}{2\times5}\\ &=& \cfrac{2\pm\sqrt{4+20}}{10}\\ &=& \cfrac{2\pm\sqrt{24}}{10}\\ &=& \cfrac{2\pm2\sqrt{6}}{10}\\ &=& \cfrac{1\pm\sqrt{6}}{5} \end{eqnarray*}
\begin{eqnarray*} ⑨ \quad 7x^2+3=4(x+1) \end{eqnarray*}
答え
$⑨x=\cfrac{2\pm\sqrt{11}}{7}$
\begin{eqnarray*}
⑨\qquad 7x^2+3&=&4(x+1)\\
7x^2+3&=&4x+4\\
7x^2+3-4x-4&=&0\\
7x^2-4x-1&=&0\\
\end{eqnarray*}
$2$ 次方程式の解の公式により
\begin{eqnarray*}
x&=&\cfrac{-(-4)\pm\sqrt{(-4)^2-4\times7\times(-1)}}{2\times7}\\
&=& \cfrac{4\pm\sqrt{16+28}}{14}\\
&=& \cfrac{4\pm\sqrt{44}}{14}\\
&=& \cfrac{4\pm2\sqrt{11}}{14}\\
&=& \cfrac{2\pm\sqrt{11}}{7}
\end{eqnarray*}
$\huge{3}$ 次の $2$ 次方程式を、$(x+a)^2=b$ の形にして解きなさい。計算の過程もかいておくこと。
\begin{eqnarray*}
\quad x^2+6x+7=0
\end{eqnarray*}
答え
$\begin{eqnarray*}
x^2+6x+7&=&0\\
x^2+6x\phantom{+71}&=&-7\\
x^2+6x+9&=&-7+9\\
(x+3)^2&=&2\\
x+3&=&\pm\sqrt{2}\\
x&=&-3\pm\sqrt{2}
\end{eqnarray*}$
$\huge{4}$ 次の $(1)~(4)$ にあてはまるものを、下のア~カのなかからすべて選び、記号で答えなさい。
$(1)$ グラフが下に開く放物線である。
答え
カ
$y=ax^2$ の形で、$a$ がマイナスであるものが答えです。
$(2)$ グラフが点 $(1, \ -2)$ を通る。
答え
ア,カ
ア~カの式に $x=1$ を代入して、$y=-2$ となるものが答えです。めんどくさいですが、ひとつひとつ全部確かめなきゃだめです。 \begin{eqnarray*} &ア& \quad y=-\cfrac{2}{1}=-2\\ &イ& \quad y=2\times1^2=2\\ &ウ& \quad y=-2\times1-3=-2-3=-5\\ &エ& \quad y=\cfrac{1}{2}\times1^2=\cfrac{1}{2}\\ &オ& \quad y=2\times1=2\\ &カ& \quad y=-2\times1^2=-2 \end{eqnarray*}
$(3)\ x\gt0$ のとき、$x$ の値が増加すると $y$ の値が減少する。
答え
ウ,カ
「$x \gt 0$ のとき」というのは、 $y$ 軸より右側で、という意味です。グラフの右半分で、と思っちゃっていいです。
「$x$ の値が増加すると $y$ の値が減少する」というのは、グラフが右下がりになっている、という意味です。
まとめていうと、「 $y$ 軸より右側で、グラフが右下がりになってるのはどれだ?」ということです。
んで、こういうときは、テキトーでいいからだいたいのグラフをこんな感じにかいてしまうのがよいです。アは $a$ がマイナスのときの双曲線で、イは上に開く放物線で、ウは切片がマイナスの右下がりの直線で、エは上に開く放物線で、オは原点を通る右上がりの直線で、カは下に開く放物線です。
グラフをかいたら、いわれてるやつをさがしましょう。$y$ 軸より右側で、グラフが右下がりになってるのは、ウとカです。
$(4)$ グラフが $x$ 軸について対称になっているものはどれとどれか。 \begin{eqnarray*} &ア& \quad y=-\cfrac{2}{x} \qquad &イ& \quad y=2x^2 \qquad &ウ& \quad y=-2x-3\\ &エ& \quad y=\cfrac{1}{2}x^2 \qquad &オ& \quad y=2x \qquad &カ& \quad y=-2x^2 \end{eqnarray*}
答え
イとカ
$y=ax^2$ の $a$ の絶対値が等しく、符号が反対になっていると、そのグラフは $x$ 軸について対称になります。
$\huge{5}$
右の $(1)~(3)$ のグラフは、次のア~ウのグラフのいずれかをかいたものである。それぞれどの関数のグラフか。記号で答えなさい。
\begin{eqnarray*}
&&ア \quad y=-x^2\\\\
&&イ \quad y=-\cfrac{1}{2}x^2\\\\
&&ウ \quad y=-1.5x^2
\end{eqnarray*}
答え
$(1)$ イ $(2)$ ア $(3)$ ウ
$y=ax^2$ の $a$ の絶対値が小さければ小さいほど、グラフは開いていきます。
$y=ax^2$ の $a$ の絶対値が大きければ大きいほど、グラフは閉じていきます。
$\huge{6}$ $x$ と $y$ の関係が $y=ax^2$ で表され $x=2$ のとき $y=-\cfrac{4}{3}$ である。次の $(1)~(3)$ の問いに答えなさい。
$(1)$ $y$ を $x$ の式で表しなさい。
答え
$y=-\cfrac{1}{3}x^2$
$y=ax^2$ に $x=2$ , $y=-\cfrac{4}{3}$ を代入すると、 \begin{eqnarray*} -\cfrac{4}{3}&=&a×(2)^2\\ -\cfrac{4}{3}&=&4a\qquad\qquad(\times3)\\ -4&=&12a\\ -\cfrac{4}{12}&=&a\\ -\cfrac{1}{3}&=&a \end{eqnarray*} これで $a=-\cfrac{1}{3}$ というふうに、 $a$ が求められました。じゃあ答えを書きましょう。 $$y=-\cfrac{1}{3}x^2$$
$(2)$ $x=-3$ のときの $y$ の値を求めなさい。
答え
$y=-3$
$y=-\cfrac{1}{3}x^2$
に $x=-3$ を代入して、
$y=-\cfrac{1}{3}×(-3)^2=-\cfrac{1}{3}×9=-3$
$(3)$ $y=-27$ のときの $x$ の値を求めなさい。
答え
$x=\pm9$
$y=-\cfrac{1}{3}x^2$ に $y=-27$ を代入して、 \begin{eqnarray*} -27&=&-\cfrac{1}{3}x^2\quad左辺と右辺をとりかえる\\ -\cfrac{1}{3}x^2&=&-27\quad両辺に\times(-3)\\ x^2&=&81\\ x&=&\pm\sqrt{81}=\pm9 \end{eqnarray*}
$\huge{7}$ 関数 $y=-\cfrac{1}{2}x^2$ について、次の問いに答えなさい。
$(1)$ $x$ の値が $-6$ から $2$ まで増加するときの、変化の割合を求めなさい。
答え
$2$
「関数 $y=ax^2$ について、$x$ の値が $p$ から $q$ まで増加するときの、変化の割合を求めなさい」ときかれたら、 $$変化の割合=(p+q)\times a$$ をやればよいです。なので、 \begin{eqnarray*} 変化の割合=(-6+2)\times\left(-\cfrac{1}{2}\right)=2 \end{eqnarray*}
$(2)$ $x$ の変域が $-2 \leqq x \leqq 3$ のとき、$y$ の変域を求めなさい。
答え
$-\cfrac{9}{2} \leqq y \leqq 0$
「関数 $y=ax^2$ について、$x$ の変域が $p \leqq x \leqq q$ のとき、$y$ の変域を求めなさい」ときかれたら、
<手順①>まず $p \leqq x \leqq q$ が $0$ をまたいでいるかを確認します。この問題の場合は、 $-2 \leqq x \leqq 3$ なのでまたいでいます。
<手順②>またいでいるときは、 $y=ax^2$ の $a$ の符号を確認します。
$a$ がプラスの時は、答えの形は $0 \leqq y \leqq 〇$ です。
$a$ がマイナスの時は、答えの形は $〇 \leqq y \leqq 0$ です。
〇のところには数がはいります。
この問題の場合は、$a$ はマイナスです。
<手順③>〇のところにはいる数は、 $p \leqq x \leqq q$ の $p$ と $q$ のうち、$0$ から遠いほうを $y=ax^2$ の $x$ に代入してでてきた数です。
この問題の場合は、$-2 \leqq x \leqq 3$ ですから $0$ から遠いのは $3$ です。$3$ を $y=-\cfrac{1}{2}x^2$ の $x$ に代入して、
$$y=-\cfrac{1}{2}\times3^2=-\cfrac{9}{2}$$
なので答えは
$$-\cfrac{9}{2} \leqq y \leqq 0$$
$\huge{8}$ 関数 $y=ax^2$ について、$x$ の値が $-4$ から $-2$ まで増加するときの、変化の割合が $10$ である。$a$ の値を求めなさい。
答え
$a=-\cfrac{5}{3}$
関数 $y=ax^2$ について、$x$ の値が $p$ から $q$ まで増加するときの変化の割合は $$変化の割合=(p+q)\times a$$ を利用します。この問題の場合は、 $$10=\{-4+(-2)\}\times a$$ となります。あとはこれを解くだけ。 \begin{eqnarray*} 10&=&\{-4+(-2)\}\times a\\ 10&=&-6a\\ -\cfrac{10}{6}&=&a\\ -\cfrac{5}{3}&=&a \end{eqnarray*}
$\huge{9}$ 関数 $y=-\cfrac{3}{4}x^2$ について、$x$ の変域が $-2 \leqq x \leqq a$ のとき、$y$ の変域が $-27 \leqq y \leqq b$ である。$a, \ b$ の値を求めなさい。
答え
$a=6, \ b=0$
これはけっこう難しい問題です。変域の意味がちゃんとわかっていないとなかなか解けないです。がんばって理解してください。
$y=-\cfrac{3}{4}x^2$ は下に開くグラフです。なので、$y$ が最小になるのは、$x=-2$ のときか、$x=a$ のときかのどちらかです。$x=-2$ のとき $y=-27$ となるか、$x=a$ のとき $y=-27$ となるかのどちらかです。まず、$x=-2$ のとき $y=-27$ となるかどうかを確認します。
$y=-\cfrac{3}{4}x^2$ の $x$ に $-2$ を代入すると、
$$y=-\cfrac{3}{4}x^2\times(-2)^2=-3$$
となってしまうので、これはだめです。なので、$x=a$ のとき、$y=-27$ だということになります。
$y=-\cfrac{3}{4}x^2$ に、$x=a, \ y=-27$ を代入して、
\begin{eqnarray*}
-27&=&-\cfrac{3}{4}a^2\quad左辺と右辺をとりかえる\\
-\cfrac{3}{4}a^2&=&-27\quad両辺に-4をかける\\
3a^2&=&108\\
a^2&=&36\\
a&=&\pm\sqrt{36}=\pm6
\end{eqnarray*}
$-2\leqq a$ です。問題で $-2 \leqq x \leqq a$ だといわれてるんだから、そうじゃなきゃつじつまがあいません。だから $a=-6$ は問題の答えにしちゃだめです。なので、
$$a=6$$
変域 $-2 \leqq x \leqq a$ の $a$ は $6$ ということになりました。これは $0$ をまたいでいる、ということになります。下に開くグラフで、$x$ の変域が $0$ をまたいでいるのですから、
$$b=0$$
答えは以上なのですが、参考に、こういうグラフになっていれば問題にあってるはずだよねえ、というグラフをかくとこうです。
$x$ の変域が $-2 \leqq x \leqq 6$ のとき、$y$ の変域が $-27 \leqq y \leqq 0$ となっています。
$\huge{10}$ $2$ つの関数 $y=ax^2$ と $y=-\cfrac{1}{2}x+3$ について、$x$ の値が $1$ から $5$ まで増加するときの、$2$ つの関数の変化の割合が等しい。$a$ の値を求めなさい。
答え
$a=-\cfrac{1}{12}$
<① $y=ax^2 の変化の割合について>$
「関数 $y=ax^2$ について、$x$ の値が $p$ から $q$ まで増加するときの、変化の割合は?」ときかれたら、
$$変化の割合=(p+q)\times a$$
をやればよいです。なので、$x$ の値が $1$ から $5$ まで増加するときの、変化の割合は
\begin{eqnarray*}
変化の割合=(1+5)\times a=6a
\end{eqnarray*}
<② $y=-\cfrac{1}{2}x+3 の変化の割合について>$
これは $-\cfrac{1}{2}$ です。「$x$ の値が $1$ から $5$ まで増加する」とかいうのは関係ありません。いくつからいくつまで増加しようが減少しようが、つねに $-\cfrac{1}{2}$ です。$1$ 次関数の変化の割合はつねに一定で、$y=ax+b$ の $a$ にひとしい、というやつです。
んで、この問題は①と②が等しいときの $a$ の値を求めなさい、というのだから、
\begin{eqnarray*}
6a&=&-\cfrac{1}{2}\quad両辺に2をかける\\
12a&=&-1\\
a&=&-\cfrac{1}{12}
\end{eqnarray*}
$\huge{11}$
ボールがある斜面をころがっていく。転がりはじめてからの時間を $x$ 秒、転がった距離を$y$ mとすると、$y$ は $x$ の $2$ 乗に比例している。
転がりはじめてから $3$ 秒後に $6$ m転がったとき、次の $(1), \ (2)$ の問いに答えなさい。
$(1)$ $y$ を $x$ の式で表しなさい。
答え
$y=\cfrac{2}{3}x^2$
$y=ax^2$ に $x=3$ , $y=6$ を代入すると、 \begin{eqnarray*} 6&=&a×(3)^2\\ 6&=&9a\\ \cfrac{6}{9}&=&a\\ \cfrac{2}{3}&=&a \end{eqnarray*} これで $a=\cfrac{2}{3}$ というふうに、 $a$ が求められました。じゃあ答えを書きましょう。 $$y=\cfrac{2}{3}x^2$$
$(2)$ 転がりはじめてから$5$ 秒後から $10$ 秒後までの平均の速さを求めなさい。
答え
$10$m/秒
「平均の速さ」というのはけっこう試験で出題されます。んで、たいていのひとができません。けっこうややこしいんです。でも、ラクなやりかたというのがあって、これをおぼえてしまうと簡単なので、ぜひおぼえておきましょう。やりかたというのはこうです。
「$y=ax^2$ の関係があって、$p$ 秒後から $q$ 秒後のまでの平均の速さは?」ときかれたら、
$$平均の速さ=(p+q)\times a$$
なのでこの問題の場合は、
\begin{eqnarray*}
平均の速さ&=&(5+10)\times\cfrac{2}{3}\\
&=&15\times\cfrac{2}{3}\\
&=&10
\end{eqnarray*}
「変化の割合」をきかれたときのやりかたとおなじです。すごくラクだし簡単。
あと、速さをきかれているのだから、単位をつけて答えるのならば、速さの単位で答えましょう。
「秒速$10$m」とか「$10$m/秒」とか答えないと、マルにはなりません。
$\huge{12}$ ある正の整数を $2$ 乗するところを、あやまって $2$ 倍したために、計算の結果が $63$ 小さくなった。ある正の整数を求めなさい。
答え
$9$
ある正の整数を $x$ として、問題文のように式をたてて解きます。
\begin{eqnarray*}
x^2&=&2x+63\\
x^2-2x-63&=&0\\
(x-9)(x+7)&=&0\\
x&=&9, \ x=-7
\end{eqnarray*}
ここで注意が必要です。正の整数を求めなさい、というのですから、$-7$ というのは、問題の答えとしてはいけません。ということで、答えは
$$9$$
このように、$2$ 次方程式の文章題は、答えが $2$ 通りあって、そのうちのかたほうしか答えてはいけない、ということがよくあります。解を求めたあと、答えとしてよいのかどうかをしっかり確認するようにしましょう。
$\huge{13}$ 連続する $3$ つの自然数がある。もっとも大きい数の $2$ 乗は、残りの $2$ つの数の和の $7$ 倍より $3$ 小さい。この連続する $3$ つの自然数を求めなさい。
答え
$10, \ 11, \ 12$
連続する $3$ つの自然数を、$x-1, \ x, \ x+1$ とします。もちろんほかにも表せますが、今回はそういうことにしてやっていきましょう。
もっとも大きい数の $2$ 乗というのは、$(x+1)^2$ です。
残りの $2$ つの数の和の $7$ 倍より $3$ 小さい数というのは、
$(x-1+x)\times7-3$ と表せます。
ということで、式をたてて解きます。
\begin{eqnarray*}
(x+1)^2&=&(x-1+x)\times7-3\\
x^2+2x+1&=&7(2x-1)-3\\
x^2+2x+1&=&14x-10\\
x^2-12x+11&=&0\\
(x-11)(x-1)&=&0\\
x&=&11, \ x=1
\end{eqnarray*}
連続する$3$ つの自然数のうち、まん中の数を $x$ としているのですから、この連続する $3$ つの自然数は、$10, \ 11, \ 12$ と、$0, \ 1, \ 2$ ということになります。ここで注意が必要です。自然数というのは、$1$ からはじまります。$0$ は自然数にははいりません。なので、$0, \ 1, \ 2$ というのは、「連続する $3$ つの自然数」とはいえません。問題の答えとしてはいけません。ということで、答えは
$$10, \ 11, \ 12$$
このように、$2$ 次方程式の文章題は、答えが $2$ 通りあって、そのうちのかたほうしか答えてはいけない、ということがよくあります。解を求めたあと、答えとしてよいのかどうかをしっかり確認するようにしましょう。
$\huge{14}$ 縦が $18m$,横が $20m$ の長方形の土地がある。この土地に、右の図のように、縦と横に垂直になるように、幅の等しい $2$ 本の道をつくり、道をのぞいた土地の面積が $255m^2$ になるようにしたい。道幅は何$m$ にしたらよいか。
答え
$3m$
道幅を $xm$ ということにします。そして、下の図のように、道を右と下にぴったりよせてしまいます。これがこの問題の古来からの由緒正しいやり方なので、まあ、よせておきましょう。すると縦の長さは$(18-x)m,$ 横の長さは $(20-x)m$ ということになります。道をのぞいた土地の面積を $255m^2$ にしたい、というのですから、
\begin{eqnarray*}
(20-x)(18-x)&=&255\\
360-38x+x^2-255&=&0\\
x^2-38x+105&=&0\\
(x-35)(x-3)&=&0\\
x&=&35, \ x=3
\end{eqnarray*}
道幅を $xm$ ということにして式をたてて、$x$ が求められましたが、ここで注意が必要です。土地は縦が $18m$,横が $20m$ なのですから、ここに幅が $35m$ の道はつくれません。なのでこれは答えてはいけません。ということで、答えは
$$3m$$
このように、$2$ 次方程式の文章題は、答えが $2$ 通りあって、そのうちのかたほうしか答えてはいけない、ということがよくあります。解を求めたあと、答えとしてよいのかどうかをしっかり確認するようにしましょう。
$\huge{15}$ 正方形の紙の四すみから、右の図のように、$1$ 辺が $2cm$ の正方形を切り取って箱をつくる。箱の容積が $648cm^3$ のとき、もとの正方形の紙の $1$ 辺の長さは何$cm$ だったか。
答え
$22cm$
もとの正方形の紙の $1$ 辺を $xcm$ ということにします。
箱は直方体ですから、その容積は縦$\times$横$\times$高さです。縦と横はどちらも $(x-4)cm,$ 高さは $2cm$ になります。なので、
\begin{eqnarray*}
2(x-4)^2&=&648\\
(x-4)^2&=&324\\
(2乗をと&っ&て\pm\sqrt{\phantom{ho}})\\
x-4&=&\pm\sqrt{324}\\
x-4&=&\pm18\\
x&=&4\pm18\\
x&=&22, \ x=-14
\end{eqnarray*}
もとの正方形の紙の $1$ 辺を $xcm$ ということにして式をたてて、$x$ が求められましたが、ここで注意が必要です。$x$ は $4$ より大きい数でなければいけません。なので、$-14$ は答えてはいけません。ということで、答えは
$$22cm$$
このように、$2$ 次方程式の文章題は、答えが $2$ 通りあって、そのうちのかたほうしか答えてはいけない、ということがよくあります。解を求めたあと、答えとしてよいのかどうかをしっかり確認するようにしましょう。
$\huge{16}$ 右の図のように、関数$y=\cfrac{1}{3}x^2$ のグラフと直線 $l$ が $2$ 点 $A$,$B$ で交わっていて、$A$,$B$ の $x$ 座標はそれぞれ $-3$ , $6$ である。このとき、以下の問いに答えなさい。
$(1)$ $2$ 点 $A$,$B$ の座標をそれぞれ求めなさい。
答え
$A(-3,3) \quad B(6,12)$
$y=\cfrac{1}{3}x^2$ に、$x=-3$ と $x=6$ を代入して、それぞれの $y$ を求めていけばよいです。
まず $y=\cfrac{1}{3}x^2$ に $x=-3$ を代入して、
$$y=\cfrac{1}{3}×(-3)^2=\cfrac{1}{3}×9=3$$
つぎに $y=\cfrac{1}{3}x^2$ に $x=6$ を代入して、
$$y=\cfrac{1}{3}×6^2=\cfrac{1}{3}×36=12$$
これで、$x=-3$ のとき $y=3$、$x=6$ のとき $y=12$ ということがわかりました。じゃあ答えを書きましょう。
$$A(-3,-3) \quad B(6,12)$$
$(2)$ 直線 $l$ の式を求めなさい。
答え
$y=x+6$
「直線の式を求めよ」といわれたら、答えの形は $y=ax+b$ で、 $a$ と $b$ を求めるのが目標になります。
$(1)$ 番の問題の答えから、 直線 $l$ は $2$ 点 $A(-3,-3) \quad B(6,12)$ を通ることがわかっています。
$2$ 点がわかっていて、その $2$ 点を通る直線の式をきかれたときは、
$$a=\cfrac{y_2-y_1}{x_2-x_1}$$
という公式を使って $a$ を求めましょう。
$2$ 点の座標 $(-3,3),(6,12)$ を $(x_1,y_1),(x_2,y_2)$ だということにして、上の公式にあてはめると、
\begin{eqnarray*}
a&=&\cfrac{y_2-y_1}{x_2-x_1}\\
&=&\cfrac{12-3}{6-(-3)}\\
&=&\cfrac{9}{9}\\
&=&1\\
\end{eqnarray*}
これで $a=1$ だということがわかりました。これを $y=ax+b$ に代入して、
$$y=x+b$$
ここに、 $(-3,3),(6,12)$ のどちらかを代入して $b$ を求めます。代入するのはどっちでもよいです。計算さえまちがえなければ、どっちをいれても答えは同じになります。だから、計算がラクそうなほうをいれるのが得。今回は、 $(-3,3)$ のほうをいれてみましょう。
\begin{eqnarray*}
3&=&-3+b\\
3+3&=&b\\
6&=&b
\end{eqnarray*}
これで $a=1$ , $b=6$ というふうに、$a$ と $b$ が求められました。じゃあ答えを書きましょう。
$$y=x+6$$
ところで、この問題に関してはもうひとつ、連立方程式をたてて $a$ と $b$ を求めていく、という定番のやり方があります。ここで紹介しているやり方と、連立方程式をたてるのと、好きなほうでやってください。
$(3)$ $\triangle OAB$ の面積を求めなさい。
答え
$27$
直線 $l$ と $y$ 軸との交点を $C$ とします。
三角形の面積=底辺×高さ× $\cfrac{1}{2}$ です。だから底辺と高さを求めていけばいいんだけど、この問題の場合は、いきなり $\triangle OAB$ の底辺と高さを求めていくのはちょっとしんどいです。$\triangle OAB$ を $y$ 軸のところでふたつにわけて、$\triangle OAC$ と $\triangle OBC$ の面積をそれぞれだして、最後にそれを足して答えましょう。水色の三角形と黄色の三角形の面積をだして、それを足せば答え、という感じです。
じゃあまず、$\triangle OAC$(水色)の面積からいきます。底辺は $OC$ にします。$C$ の $y$ 座標は直線 $y=x+6$ の切片だから $6$ 。つまり $OC=6$ です。それから高さ。点 $A$ から $y$ 軸におろした垂線と $y$ 軸との交点を $D$ ということにします。するとこの三角形の高さは $AD$ ということになります。その長さは、点 $A$ の $x$ 座標をみればいいから、$AD=3$。これで底辺と高さがわかったので、面積をだしましょう。
$$\triangle OAC=6×3×\cfrac{1}{2}=9$$
つぎに $\triangle OBC$(黄色)の面積をだしましょう。底辺はやはり $OC$ にします。$OC=6$ でしたね。高さは、点 $B$ から $y$ 軸におろした垂線と $y$ 軸との交点を $E$ ということにします。するとこの三角形の高さは $BE$ ということになります。その長さは、点 $B$ の $x$ 座標をみればいいから、$BE=6$。これで底辺と高さがわかったので、面積をだしましょう。
$$\triangle OBC=6×6×\cfrac{1}{2}=18$$
さあ、これでめでたく水色と黄色の三角形の面積が求められました。このふたつの三角形を足したものがこの問題の答えです。じゃあ答えをだしましょう。
\begin{eqnarray*}
\triangle OAB&=&\triangle OAC+\triangle OBC\\
&=&9+18=27
\end{eqnarray*}
ところでこの問題の $\triangle OAB$ というのは、右の図の緑色の三角形と面積がおなじだ、と考えることができます。するとその面積は、$9×6×\cfrac{1}{2}=27$ というふうに、一発で求められます。つまり、赤い線を底辺と高さということにして、赤×赤×$\cfrac{1}{2}$とやれば、一発で答えです。ここの長さとここの長さを掛けて2分の1、というこのやり方をおぼえちゃうとすごく簡単になります。なぜこれでうまくいくのかは、下の説明ボタンを押して考えてみてください。
$(4)$ 原点を通り、$\triangle OAB$ の面積を $2$ 等分する直線の式を求めなさい。
答え
$y=5x$
<中線>
三角形の $1$ つの頂点から、むかいあう辺の中点を通るようにひいた線を中線といいます。三角形の中線は、その三角形の面積を二等分します。
リクツはこうです。右の図で、$M$ は $AB$ の中点だということにします。すると、水色の三角形と緑色の三角形は、どちらも底辺と高さが等しくなります。それぞれ $AM$ と $MB$ が底辺だとすると、どちらも高さは 原点から直線 $AB$ までの距離です。$AM=MB$ なのだから底辺は等しいです。高さは共通なんだから、おなじにきまってます。底辺と高さがおなじなんだから、じゃあ面積はおなじだろうと、こういう話です。
<中点>
中点の座標は、「足して $2$ で割る」です。$x$ 座標と $y$ 座標のそれぞれを足して $2$ で割ればよいです。「中点は、足して $2$ で割る」。わりとよく使う知識なので、おぼえちゃったほうが話が早いです。
この問題の場合は、点 $A$ と 点 $B$ の中点の座標を知りたいわけです。点 $A$ の座標は $(-3, \ 3),$ 点 $B$ の座標は $(6, \ 12)$ です。なのでその中点の座標は、
\begin{eqnarray*}
&&\left(\cfrac{x+x}{2}, \ \cfrac{y+y}{2}\right)\\
&=&\left(\cfrac{-3+6}{2}, \ \cfrac{3+12}{2}\right)\\
&=&\left(\cfrac{3}{2}, \ \cfrac{15}{2}\right)
\end{eqnarray*}
となります。中点 $M$ の座標は $\left(\cfrac{3}{2}, \ \cfrac{15}{2}\right)$ です。
では答えをだしていきましょう。もう一回おなじ図をはっておきます。原点と点 $M\left(\cfrac{3}{2}, \ \cfrac{15}{2}\right)$ を通る直線の式を求めればよいです。図の青い線です。原点を通る直線なのですから、比例の式をいえばよくて、答えの形は $y=ax$ です。
$y=ax$ に $x=\cfrac{3}{2}, \ y=\cfrac{15}{2}$ を代入して、
\begin{eqnarray*}
\cfrac{15}{2}&=&\cfrac{3}{2}a\quad両辺に\times2\\
15&=&3a\\
5&=&a
\end{eqnarray*}
これで $a$ がわかりました。では答えです。
$$y=5x$$
$\huge{17}$ 右の図のように、関数$y=-2x^2$ のグラフと直線 $y=-2x-4$ のグラフが $2$ 点 $A$,$B$ で交わっている。このとき、以下の問いに答えなさい。
$(1)$ $2$ 点 $A$,$B$ の座標をそれぞれ求めなさい。
答え
$A(-1,-2) \quad , \quad B(2,-8)$
2つの線の交点の座標は連立方程式の解です。放物線と直線についてもおなじこと。つまり、
\begin{eqnarray*}
\left\{
\begin{array}{l}
y=-2x^2\\
y=-2x-4
\end{array}
\right.
\end{eqnarray*}
を解けばいいです。代入法で、(上の式の右辺)=(下の式の右辺)という式をたてて解いていきましょう。2次方程式になります。そして、解は2つでてきます。なぜならグラフが2か所で交わっているからです。
\begin{eqnarray*}
-2x^2&=&-2x-4\\
-2x^2+2x+4&=&0\qquad \quad \left(両辺を\div(-2)\right) \\
x^2-x-2&=&0\\
(x-2)(x+1)&=&0\\
x&=&2,\quad x=-1
\end{eqnarray*}
こんなふうに2つの $x$ が求められました。こんどはそれぞれの $x$ について、$y$ をだしていきましょう。使う式は $y=-2x^2$ と $y=-2x-4$ のどっちでもいいです。どっちを使っても同じ答えになります。今回は $y=-2x^2$ を使ってみましょう。
$x=2$ のとき
$$y=-2×2^2=-2×4=-8$$
$x=-1$ のとき
$$y=-2×(-1)^2=-2×1=-2$$
こうして、$x=2$ のとき $y=-8$ , $x=-1$ のとき $y=-2$ というふうに、$x$ と $y$ の2つの組が求められました。じゃあ答えを書きましょう。
$$A(-1,-2) \quad , \quad B(2,-8)$$
$A$ は $x$ がマイナスのほう、$B$ は $x$ がプラスのほうを答えましょう。それはグラフを見て判断しましょう。
$(2)$ $\triangle OAB$ の面積を求めなさい。
答え
$6$
$16$ 番の問題でやったように、$\triangle OAB$ を $y$ 軸でふたつにわけて、右と左の三角形の面積をそれぞれ求めて足していってもいいのですが、もうちょっとラクなやりかたがあります。
この三角形の面積をきかれたときは、(赤の横線の長さ)×(赤の縦線の長さ)×$\cfrac{1}{2}$ です。よく出る問題なので、これをおぼえてしまいましょう。こことここを掛けて2分の1。いいでしょうか。じゃあ実際にやってみましょう。赤の横線の長さは点 $A$ と点 $B$ の $x$ 座標をみればいいから、それぞれ $-1$ と $2$。だから赤の横線の長さは $3$。それから赤の縦線の長さは直線 $y=-2x-4$ の切片をみればいいから $-4$ 。長さは $4$ 。これで赤の横線と縦線の線の長さがわかりました。答えをだしましょう。
$$3×4×\cfrac{1}{2}=6$$
赤×赤×2分の1。これでOKです。なぜこれでうまくいくのかは下の説明ボタンを押して考えてみてください。16番での説明とおなじですけど。
$(3)$ 点$A$ を通り、$\triangle OAB$ の面積を $2$ 等分する直線の式を求めなさい。
答え
$y=-x-3$
<中線>
三角形の $1$ つの頂点から、むかいあう辺の中点を通るようにひいた線を中線といいます。三角形の中線は、その三角形の面積を二等分します。
リクツはこうです。右の図で、$M$ は $OB$ の中点だということにします。すると、水色の三角形と緑色の三角形は、どちらも底辺と高さが等しくなります。それぞれ $OM$ と $MB$ が底辺だとすると、どちらも高さは 点 $A$ から直線 $OB$ までの距離です。$OM=MB$ なのだから底辺は等しいです。高さは共通なんだから、おなじにきまってます。底辺と高さがおなじなんだから、じゃあ面積はおなじだろうと、こういう話です。
<中点>
中点の座標は、「足して $2$ で割る」です。$x$ 座標と $y$ 座標のそれぞれを足して $2$ で割ればよいです。「中点は、足して $2$ で割る」。わりとよく使う知識なので、おぼえちゃったほうが話が早いです。
この問題の場合は、原点 $O$ と 点 $B$ の中点の座標を知りたいわけです。原点 $O$ の座標は $(0, \ 0),$ 点 $B$ の座標は $(2, \ -8)$ です。なのでその中点の座標は、
\begin{eqnarray*}
&&\left(\cfrac{x+x}{2}, \ \cfrac{y+y}{2}\right)\\
&=&\left(\cfrac{0+2}{2}, \ \cfrac{0+(-8)}{2}\right)\\
&=&\left(1, \ -4\right)
\end{eqnarray*}
となります。中点 $M$ の座標は $(1, \ -4)$ です。
では答えをだしていきましょう。もう一回おなじ図をはっておきます。点 $A$ と点 $M$ を通る直線の式を求めればよいです。「直線の式を求めなさい」といわれたら、式の形は $y=ax+b$ で、$a$ と $b$ を求めるのが目標になります。
点 $A$ と点 $M$ の座標はそれぞれ、$(-1, \ -2), \ (1, \ -4)$ ですから、
\begin{eqnarray*}
a&=&\cfrac{y_2-y_1}{x_2-x_1}\\
&=&\cfrac{-4-(-2)}{1-(-1)}\\
&=&\cfrac{-2}{2}\\
&=&-1
\end{eqnarray*}
これで $a=-1$ だということがわかりました。これを $y=ax+b$ に代入して、
$$y=-x+b$$
ここに、 $(-1, \ -2), \ (1, \ -4)$ のどちらかを代入して $b$ を求めます。今回は、 $(1, \ -4)$ のほうをいれてみることにすると、
\begin{eqnarray*}
-4&=&-1+b\\
-4+1&=&b\\
-3&=&b
\end{eqnarray*}
これで $a=-1$ , $b=-3$ というふうに、$a$ と $b$ が求められました。じゃあ答えを書きましょう。
$$y=-x-3$$
$(4)$ 関数 $y=-2x^2$ 上に点 $P$ をとる。$\triangle PAB$ の面積が $\triangle OAB$ の面積と等しくなるとき、点 $P$ の座標を求めなさい。ただし、$x$ の範囲は、$0 \lt x \lt 2$ とする。
答え
$(1,-2)$
$O$ から $B$ までのあいだの放物線上のどこかに点 $P$ をとって、$\triangle PAB$ をつくりなさい。ただし、$\triangle PAB$ の面積は $\triangle OAB$ とおなじであるようにしてください、という問題です。
ちょっとむずかしいです。ただ、偏差値が $55$ くらいからその上の高校をめざすひとは、このパターンの問題はできてたほうがいいです。
ではやり方です。やっぱり三角形の等積変形をもちいます。底辺が共通で高さがおなじであるなら、そういう三角形の面積はみなおなじだろうという例のアレです。$2$ 年生の後半で、図形の勉強をしましたよね。あれのおしまいにでてくるやつです。基本的な考え方について、もういちどおさらいしておきましょう。
右の図で、$l /\!/ m$ とすると、$\triangle AEF$ と $\triangle BEF$ と $\triangle CEF$ と $\triangle DEF$ の面積はどれも同じす。$EF$ を底辺とすると、どれも底辺が共通で高さの長さが同じだからです。このことをふまえて、
直線 $y=-2x-4$ を $l$ ということにします。点 $O$ を通って直線 $l$ と平行な直線をひきます。この直線と放物線との交点が、$P$ です。こうやって $P$ をとれば、$\triangle OAB$ と $\triangle PAB$ は面積がおなじです。底辺が共通で、高さが等しいからです。
この、「~を通って~と平行な直線をひく」というのがでてくるかどうかが、この手の問題が解けるかどうかのわかれめです。
じゃあ点 $P$ の座標を求めていきましょう。
<点 $O$ を通って 直線 $l$ と平行な直線>
直線の式を求めるのだから、式の形は $y=ax+b$ です。この場合、点$O$ (原点)を通るのだから、$b=0$ です。
傾きが等しいとき、$2$ 直線は平行になるのだから、$l$ と平行な直線というのは、傾きが $l$ と等しくなります。$l$ の傾きは $-2$ だから、求めたい直線の傾きも $-2$ です。$a=-2$ です。
というわけで、$O$ を通って $l$ に平行な直線の式は、
$$y=-2x$$
となります。
<直線と放物線の交点>
2つの線の交点の座標は連立方程式の解です。放物線と直線についてもおなじこと。つまり、
\begin{eqnarray*}
\left\{
\begin{array}{l}
y=-2x^2\\
y=-2x
\end{array}
\right.
\end{eqnarray*}
を解けばいいです。代入法で、(上の式の右辺)=(下の式の右辺)という式をたてて解いていきましょう。2次方程式になります。そして、解は2つでてきます。なぜならグラフが2か所で交わっているからです。
\begin{eqnarray*}
-2x^2&=&-2x\\
-2x^2+2x&=&0\qquad \quad \left(両辺を\div(-2)\right) \\
x^2-x&=&0\\
x(x-1)&=&0\\
x&=&0,\quad x=1
\end{eqnarray*}
こんなふうに2つの $x$ が求められました。点 $P$ の $x$ 座標は、$1$ のほうです。こんどは $x=1$ のときの $y$ をだしていきましょう。使う式は $y=-2x^2$ と $y=-2x$ のどっちでもいいです。どっちを使っても同じ答えになります。今回は $y=-2x$ を使ってみましょう。
$x=1$ のとき
$$y=-2×1=-2$$
こうして、$x=1$ のとき $y=-2$というふうに、$x$ と $y$ の組が求められました。じゃあ答えを書きましょう。
$$(1,-2)$$
$P$ の座標が $(1,-2)$ のとき、$\triangle OAB$ と $\triangle PAB$ は面積がおなじです。底辺が共通で、高さが等しいからです。
$\huge{18}$ $1$ 辺が $6cm$ の正方形 $ABCD$ がある。点 $P, \ Q$ は $B$ を同時に出発して、点 $P$ は秒速 $2cm$ で辺 $BA, \ AD$ 上を $B$ から $D$ まで動いて $D$ で止まる。点 $Q$ は秒速 $1cm$ で辺 $BC$ 上を $B$ から $C$ まで動いて $C$ で止まる。点 $P, \ Q$ が $B$ を出発してから $x$ 秒後の $\triangle PBQ$ の面積を $ycm^2$ とする。以下の問いに答えなさい。
$(1)$
① 点 $P$ が辺 $BA$ 上にあるとき、$y$ を $x$ の式で表しなさい。また、$x$ の変域をいいなさい。
② 点 $P$ が辺 $AD$ 上にあるとき、$y$ を $x$ の式で表しなさい。また、$x$ の変域をいいなさい。
答え
① $y=x^2\qquad (0 \leqq x \leqq 3)$
② $y=3x\qquad (3 \leqq x \leqq 6)$
①〈式〉
三角形の面積は、底辺 $\times$ 高さ $\times\cfrac{1}{2}$ です。底辺を $BQ$、高さを$PB$ ということにして求めます。
$Q$ は秒速 $1cm$ で動くので、$BQ$ の長さは $x$ です。
$P$ は秒速 $2cm$ で動くので、$PB$ の長さは $2x$ です。
なので、三角形 $y$ の面積は、$y=x\times2x\times\cfrac{1}{2}=x^2$ となります。
〈変域〉
$x$ の変域は、$P$ が $B$ 上にあるときは、$0$ 秒後です。最小値は $0$ です。$P$ が $A$ 上にくるのは、$3$ 秒後です。最大値は $3$ です。
②〈式〉
$P$ から $BC$ におろした垂線と、$BC$ との交点を $E$ とします。三角形の面積は、底辺 $\times$ 高さ $\times\cfrac{1}{2}$ です。底辺を $BQ$、高さを$PE$ ということにして求めます。
$Q$ は秒速 $1cm$ で動くので、$BQ$ の長さは $x$ です。
$PE$ の長さは、$P$ がどこにあっても $6$ です。
なので、三角形 $y$ の面積は、$y=x\times6\times\cfrac{1}{2}=3x$ となります。
〈変域〉
$x$ の変域は、$P$ が $A$ 上にきたのは、$3$ 秒後です。最小値は $3$ です。$P$ が $D$ 上にくるのは、$6$ 秒後です。最大値は $6$ です。
$(2)$ $x$ の変域を $0 \leqq x \leqq 6$ とするときの $x$ と $y$ の関係をグラフに表しなさい。また、$\triangle PBQ$ の面積が $8cm^2$ となるのは何秒後か。
答え
$2\sqrt{2}$ 秒後
〈グラフ〉
変域が $0 \leqq x \leqq 3$ のときの式は $y=x^2$ です。点$(0, \ 0),$ $(1, \ 1),$ $(2, \ 4),$ $\ (3, \ 9)$ を通る放物線をかきましょう。
変域が $3 \leqq x \leqq 6$ のときの式は $y=3x$ です。直線になります。$3$ 秒後の面積は $9cm^2$、$6$ 秒後の面積は $18cm^2$ ですから、$2$ 点$(3, \ 9), \ (6, \ 18)$ をとって定規でむすんでしまいましょう。線は点 $(6, \ 18)$ で終わりにしてください。その先をかいちゃダメです。
〈面積〉
グラフから、面積 $y$ が $8$ になるのは、$P$ が $y=x^2$ 上にあるときです。この式の $y$ に $8$ を代入して $x$ を求めればOKです。
\begin{eqnarray*}
8&=&x^2\\
x^2&=&8\\
x&=&\pm\sqrt{8}\\
&=&\pm2\sqrt{2}\\
\end{eqnarray*}
$x=-2\sqrt{2}$ は $x$ の変域に入っていないので、答えてはいけません。
$x=2\sqrt{2}$ が答えです。
答え(中3 2学期中間模擬テスト 第1回)
1$①-25$ $②-\cfrac{1}{3b}$ $③-5\sqrt{2}$ $④4x(a+2b)(a-2b)$ $⑤x=-4, \ y=1$
2$①x=-4, \ x=-8$ $②x=-9$ $③x=\pm2\sqrt{3}$ $④x=0, \ x=-\cfrac{5}{2}$ $⑤x=5, \ x=15$ $⑥x=\cfrac{1}{3}$ $⑦x=\cfrac{13}{2}, \ x=\cfrac{7}{2}$ $⑧x=\cfrac{1\pm\sqrt{6}}{5}$ $⑨x=\cfrac{2\pm\sqrt{11}}{7}$
3
$\begin{eqnarray*}
x^2+6x+7&=&0\\
x^2+6x\phantom{+71}&=&-7\\
x^2+6x+9&=&-7+9\\
(x+3)^2&=&2\\
x+3&=&\pm\sqrt{2}\\
x&=&-3\pm\sqrt{2}
\end{eqnarray*}$
4(1)カ (2)ア,カ (3)ウ,カ (4)イとカ
5(1)イ (2)ア (3)ウ
6(1)$-\cfrac{1}{3}x^2$ (2)$②y=-3$ (3)$x=\pm9$
7(1)$2$ (2)$-\cfrac{9}{2} \leqq y \leqq 0$
8 $a=-\cfrac{5}{3}$
9 $a=6, \ b=0$
10 $a=-\cfrac{1}{12}$
11(1)$\cfrac{2}{3}x^2$ (2)$10m$/秒
12 $9$
13 $10, \ 11, \ 12$
14 $3m$
15 $22cm$
16(1)$A(-3, \ 3)$ $B(6, \ 12)$ (2)$y=x+6$ (3)$27$ (4)$y=5x$
17(1)$A(-1, \ -2)$ $B(2, \ -8)$ (2)$6$ (3)$y=-x-3$ (4)$(1, \ -2)$
18(1)$①y=x^2\qquad (0 \leqq x \leqq 3)$ $②y=3x\qquad (3 \leqq x \leqq 6)$
(2) グラフ…右図 $2\sqrt{2}$ 秒後